2008.07.24(Thu)
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2008.04.20(Sun)
たいへん長らくお待たせしました、巨人の星の思い出 後編です。 野球ロボットの苦悩、愛する人の死を乗り越え可愛らしい少年から 青年に成長してゆく星飛雄馬。 その狭間を目の当たりにした私は今までにない緊迫感を味わいました。 血染めの甲子園の時とも違う、速球投手としての終焉とも違う 今までの飛雄馬の苦しみとは全くもってかけ離れる程の凄まじいものでした。 読み手の私にもその辛さはひしひしと伝わり読み終えた後、めまいがするほどでした。 まるで生き地獄のようです。 仏教における地獄は純粋なる苦悩の世界で、 八大地獄と呼ばれるものがありますが それぞれ浅い方から 等活、黒縄、衆合、叫喚、大叫喚、焦熱、大焦熱、阿鼻 という名前がついており一つ階層が深くなっていくほどに その前の地獄の10倍の苦しみを味わうことになります。 最下層の阿鼻地獄は俗に言う無間地獄で奈落の底とも呼ばれます。 その世界だけは別格で他の地獄の1000倍の苦しみになります。 そこに堕ちた者はそれ以前の地獄にいる者のことを まるで天の世界如くと羨ましがるそうです。 星飛雄馬の苦悩を仏教における地獄に例えるなら 今までの少年期の飛雄馬の苦しみは最下層以前のもので これからの青年期の飛雄馬の苦悩こそ無間地獄のものだと言えるでしょう。 巨人の星は主人公に対する扱いが 他の漫画と比べて苦行なところが特徴的ですが 青年期の苦悩に比べたら少年期の苦悩はとても優しく思えます。 (前半を読んだ時はかなりつらいなと思いましたが…) 特に美奈さんの死に悶え苦しむ飛雄馬はとても見るに絶えないものがありました。 巨人の星の中でも私が一番悲しかったシーンです。 儚い純愛が散ってしまうその場面はまるで自分の愛する人の 離別のように切なくなりました。 その後も見方であったはずの父が敵になり 姉は離れてゆき、親友も敵となり一人ぼっちで誰も味方がいないまま 孤独に耐える飛雄馬。 そしてついには唯一頼りの綱であった黄金の左腕の破局。 幼い頃から身に付けた野球すら失い、絶望の淵に立たされる悲劇。 前半では浮き沈みの激しい波がある波乱万丈な展開だったのに対し 後半はまるでがけから転落するが如く、 波乱万丈であるどころか奈落の底に落下していく一方です。 飛雄馬に感情移入して読み進めるうちにまるで自分の心境も 奈落の底に突き落とされるような凄まじい感じでした。 そして、最終巻を読み終えた後 飛雄馬が野球地獄から開放されたのと同じく 私もその激しい心境から開放されましたが、 衝撃的な大展開の余韻がその後もはっきりと私の心の中には残りつづけました。 そして今でもその余韻は充分に残っています。 偉大なる梶原一騎先生が生み出した不滅の大傑作 巨人の星の重厚な余韻が 完全に消え去るまで私は巨人の星ファンを辞めることはできないでしょう。 巨人の星の思い出編 (完) この記事へのコメント一覧
お久しぶりです!巨人の星の思い出後編
とても楽しみに待っていました!! 巨人の星後半は、好きじゃないとおっしゃる方が 多いようですが、私は個人的にとても思い入れが あります。 「野球人形」というアイディンティティの危機と 美奈さんとの死別という青春の挫折、 そして始まる父一徹との闘い...。 飛雄馬の内面の青春の衝動は、 彼自身を一瞬野球から解き放ち、 しかし結局飛雄馬は多くの矛盾を抱えながら 野球へと引き戻されるをえなかったんですよね...。 そしてその後、破壊される左腕を代償に 父を乗り越え、もの悲しい静かな幸福感とともに 物語は終焉を迎えますが、 やはり読後の余韻は残り続けますよね。。。 燃える男・星飛雄馬の瞳の炎と涙は主に 前半(浮き沈みの激しい波がある波乱万丈な 展開)までの要素で、後半、美奈さんの死以降は、 がけから転落するが如く、 奈落の底に落下していく一方の展開の中で、 悲哀をたたえた瞳が延々と描写されるのが 印象的です。後半の飛雄馬は燃えないし、 あまり泣きませんよね。 とくに最終回直前付近は、人生に疲れ、 野球人としての自分を傍観しているような感じが あると思います。 巨人の星の思い出完結おめでとうございます! これからもちょくちょく通わせて頂きます。 体調にお気をつけて学校、 ご趣味に頑張って下さい! 2008/04/21(月) 13:40:00 | URL | ゆずもと #pm0pD3Pk[ 編集]
ゆずもとさんおひさしぶりです。
巨人の星の思い出後編をたいへん楽しみになさっていたと聞いて 書き手の私としてはうれしい限りです。 感想ありがとうございます。 巨人の星後半は私も大好きです。 特に記事に書いた通り美奈さん編が 一番心を打たれました。 その次に好きなのがお京さん編です。 女性が絡むとが不屈の野球人星飛雄馬から普通の青年らしい一面がかいま見えるので気に入っています。 巨人の星前半は少年マンガのヒーローとしての役割の熱血児、星飛雄馬。後編はもはや少年マンガではなく一つの超越した梶原一騎の世界 いや、作者をも手に負えなくなった 創造物であるキャラクターを超えた 独立した人物としての星飛雄馬。 確かに前半が好きな人が多いですが私はどちらも好きです。 どちらも飛雄馬に変わりはありませんから。 更新ゆっくりですがまた暇があれば遊びに来てください。 楽しみにしています。 2008/04/29(火) 13:30:53 | URL | 結城さくら #pgvbm2ZQ[ 編集]
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