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2010.01.10(Sun)
2009.12.29(Tue)
六話 歴史 江頭大佐と出会ってから三ヶ月の月日が過ぎた。毎日のように見舞いに訪れる彼に小暮少尉は当初のような警戒を解き始めていた。最初は到底信用できないと思っていたが、企業の人間に連れられて二〇九四年の東京を目の当たりにし、この時代の最新機器に触れるなどの体験をすると、タイムスリップした現実を受け入れざるを得なかった。 自分の置かれた状況を認識すると、次の関心は戦争後の日本の将来に移った。大東亜戦争の行方、勝敗について、国民の安否、本土の状況など軍人として知らずにはいられなかった。 江頭大佐にその気持ちを伝えるとあっさりと企業の戦史研究室に案内してもらえた。 そして、施設内のバーチャル映像、電子図書などで大東亜戦争史と戦後の歴史を知ることになった。また、海軍兵学校卒業者の戦死状況を確認し、昭和二十年四月に回天特別攻撃隊にて戦死する自らの運命に直面した。 しかし、七十四期の欄には彼にとってそれ以上に辛酸な事実がそこに記されていた。 「村瀬…………」 その記述を見た直後だった。兵学校時代、誰よりも屈強だった益荒男が、床に跪いてうなだれ嗚咽をあげた。 その数日後、小暮少尉は会長室に招待された。そこで軍の最高責任者である総帥と面会することになった。 総帥は九十一歳の老婆であった。彼女は企業の創始者であり、現在は引退して息子に社長の地位を譲っている。 表の顔は企業の名誉会長であり、裏の顔は私設軍隊の総帥である。 絢爛豪華な和服に身を包み、クリーム色の白髪はきれいに纏まっていて、華やかさの中にあっても精神的な芯の強さを感じられる女性であった。 「敗戦の歴史を知ってしまった心境は如何かしら?」 総帥は仏のように優しく微笑んでその心持ちを探ろうとした。 しかし、小暮少尉は無表情を貫き、決して言葉を発することはなかった。 両手の拳を強く握り締めながら射抜くような鋭い眼差しで彼女を見た。 「あなたの命を助けたのには理由があるの・・・・・・この国の精神を取り戻すためよ」 老婆はそれに動じる事はなく、大地に根を下したような余裕の態度をもって彼に接し、年の功を示した。 そして、ゆっくりと静かにこの時代の日本の現状を語り始めた。 二〇九四年という時代は近未来的な繁栄を遂げる一方で国民の精神の荒廃という闇の部分を秘めていた。経済的には豊かさがあり便利であっても、人々の精神は貧困に飢えていた。ご近所間でちょっとしたいざこざから殺人に繋がったり、中学生同士の喧嘩で簡単に殺し合いに発展したり、殺人を代表とするあらゆる犯罪行為が日常化していた。もはや警察も手をもてあます状況で、自らの身を守る為に国民は銃刀類を所持し、銃刀法は存在しながら機能していない状況であった。彼女は精神荒廃の原因は日本の伝統的道徳が敗戦により失われたことだと考えていた。 大東亜戦争に敗戦し、進駐軍の民主化政策と伝統文化の排斥が行われた戦後から高度経済成長期にかけて、日本は敗戦の屈辱を晴らすために物質的な繁栄を求めてひたすら邁進を続けていた。経済的な発展がもたらされることと対照的に精神的な要素は軽視され、伝統的精神に代わる新しい道徳を生み出すことができなかった。 そして、その結果として二十世紀の後半から二十一世紀の初頭に掛けて犯罪事件の凶悪化という現象が起こり始め、世の中がおかしくなっていった。 「だからこそ、この世相を変革させるために過去の過ちを正さないといけないと私は考えます。我が社が開発した時空移動機能付きの軍艦、潜水艦、戦闘機、戦車を使用してあの戦争の時代に直接赴き・・・・・」 このあと総帥は大きく眼を見開いた。 「大日本帝国を勝利させ、進駐軍による伝統精神の排斥が起こらないようにさせるのよ!」 「それが私を救命したことにどう関係するのですか?」 今まで沈黙を保っていた小暮少尉はこのとき、ようやく言葉を発した。 「関係は大いにあります。私達にはあなたの存在が必要不可欠なのよ。 ・・・・・・あなたにとっても祖国を敗戦の運命から救えるのだから悪い話ではないでしょう?」 小暮少尉のように戦争中に重傷を負った将校を救命し、敗戦の歴史を伝えることで 彼らを味方につけて、帝国陸海軍に送り込む。そして、軍部に私設軍隊を友軍と認識させ、その上で最新兵器を提供し、連合国に勝利するという壮大な計画を彼女は語った。 「確かに、私としても祖国日本にとっても不都合のない話です。しかし、あなたの目的はあくまでこの時代の精神の復興です。大日本帝国を勝利させたからといって必ずしも理想的な日本の精神が復興されるとは言い切れません。必要以上に美化して考えれるのも如何なものかと思います」 「いいのよ・・・・・・この戦争で命を落とす運命にある何百万人という人々が死なずに済むなら・・・・・・ 圧倒的な武力で戦争を終結させることができるのなら、私は・・・・・・ねぇ、おじいちゃん」 予想外の言葉に小暮少尉は思わず息を飲み込んだ。一方、総帥は彼の手をつかむ。 「自己紹介が遅れてごめんなさいね、私、小暮七海と言います。あなたの妹の君江の孫娘よ」 「・・・・・・」 「子供の頃から回天で戦死したあなたのことはよく祖母から聞かされていたわ。その度に祖母は涙を流してあなたの事をお話するの。あなたが祀られている靖国神社にも何回も行った。もう祖母は亡くなってしまったけれど、私はあんなに辛そうな祖母の顔を見るのが嫌だった。だから、あなたに死んで欲しくないの、歴史を変えたいのよ」 総帥は普段は気丈で他人に弱さを見せる事はないが、このときは涙を流して小暮少尉の顔を見上げた。 歴史改変計画は日本の精神の復興が建前だが、その裏にはこのような気持ちが隠されていたのであった。 「あなたにも失いたくない大切な人はいるでしょう・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・」 このとき、小暮少尉の脳裏には瞬間的に村瀬の顔が思い浮かんだ。 生意気で反抗的だが、愛しい弟のような可愛い後輩だ。 戦史資料室で確認した通りに歴史が進むとすれば、村瀬は昭和二十年三月、在校中に空襲で戦死することになる。 小暮少尉はこの瞬間、総帥の歴史改変計画に協力することを心に決めた。
2008.05.18(Sun)
前回は結婚したい女性キャラについて考察しました。 今日は男性キャラについて考えたいと思います。 男性キャラは女性キャラ以上に濃くて侠気〈狂気?)な人々がたくさんです。 結婚したいキャラランキング(男性) 1位 左門豊作 一番安定性がありそうなので。 京子さんを見ていれば分かるように 奥さんを大切にしてくれそうだし、浮気もしなさそう。 しかし、九州男児で融通が利かなそうなのでケンカをしたら多分こっちが一方的に 折れなければならないでしょう。 あと、あの大勢の弟妹たちは何かと新婚の夫婦生活においてお邪魔になりそう。 それが気にならなければ大丈夫。 2位 牧場春彦 漫画家という職業柄安定性はあまり期待できないが ヒット作を二つも出しているので今後の活躍に期待できるでしょう。 性格も優しそうなので、 女性に対して(鷹野羽圭子に対するように)思いやりのある態度 で接してくれそう。 しかし、悪く言えば優柔不断な面も。 気高い理想を持っているので俗世間の汚さに反抗して問題を起こし、 取り返しのつかなくなる可能性があり。 優柔不断さが災いして自分で尻拭いできなさそう。 華やかな生活ができるかわりにデンジャラス。 それとこの人と結婚するともう二度と飛雄馬に近づけない…(疫病神だから) 3位 伴宙太 伴自動車工業の御曹司なので生活に不自由することはもう一切無く 上流階級の仲間入り。 懐が大きく男気があり優しいので結婚後も愛され、幸せな暮しを・・・。 と夢をみたら大間違い。 伴と結婚する上での最大のウィークポイントは主人公の星飛雄馬。 伴と云う男は彼のためなら命を投げ出しても 惜しくない覚悟と友情?〈実質超越している…) を持っています。 飛雄馬のためなら家族を犠牲にする事も平気でするでしょう。 〈悪気はない) 当然親父よりも、会社よりも、家よりも、そして奥さんよりも 飛雄馬のために奔走する事でしょう。〈飛雄馬が断っても) そしてあっという間に巨額の財産が底をつき、 妻子を捨てても飛雄馬のために・・・。 そう、牧場くんよりも遥かにデンジャラス! 波乱万丈な人生を送りたいなら良いのかもしれない。 あるいはどうしても伴と結婚したいのならその前に飛雄馬を抹殺せよ!〈怖い…) 4位 花形満 花形モータースの御曹司にして 器量よく天才で何でもできてまさにスーパースター。 周りから羨ましがられる事間違いなしのシンデレラ結婚。 と結婚までは甘い夢を見ていられますが、 その後が壮絶を極める事は新巨人の星の明子さんの待遇をみれば お分かりでしょう。 彼のウィークポイントもまた星飛雄馬。 花形は飛雄馬のために奔走するというよりは 飛雄馬打倒のために命をかけて 体を壊すほどの無茶な特訓も平気でやり、また現役引退しているにも 関わらず奥さんに黙って飛雄馬のために野球界に復活します。 またしてもデンジャラス、飛雄馬のためにお金を使うというより 身体的に無理をして再起不能になったり、まったく家庭を顧みなくなりそう。 したがってまったく子供にも、もちろん自分にも構ってくれなくなります。 それと、彼は何処と無く女性を見下している部分があるので 〈現役復帰の時に奥さんに黙っていたり、 女性に対する所々の態度、言動に棘があるなど) 一緒にいて腹が立ったりストレスが溜まる事も多々あるでしょう。 彼の身勝手さと家庭を顧みないところを 花形モータースの専務夫人の座と裕福な暮しの代償に割り切ることができるなら 彼との結婚に向いているかもしれません。 したがって、仮面夫婦になりそう。 5位 星飛雄馬 思いこんだら試練の道を・・・ 根性の男、星飛雄馬と結婚したなら 彼の100倍以上は 奥さんはど根性で試練の道を突き進んで行かなければならなくなるでしょう。 全てかゼロか、極端な性格なので一方向にしか物事を考えられない。 そんな彼は仕事をしても長く続かず、上司と揉め事を起こしてクビになったり、 何をしようとしても野球地獄に執着したり…。 ある日、妻子を残して行方不明などという事も平気でありそう。 そんな飛雄馬に対して責めたり腹を立てず寛容に包んであげるという 忍耐が奥さんには必要です。 なぜなら飛雄馬が行方不明になるときは精神的にもかなりまいっていて〈鬱病の疑い) 再び安らぎを求めて帰って来た所を、無為に責め立てては 彼をよりいっそう追い詰める事になり自殺の危険も考えられます。 野球に代わる彼が執念を注げる職業をみつけられたら現役時代の如く 全てを集中して良い方向に行くと思うのですが 〈そんなものはあるのか?) しかし、その望みはかなり薄いです。 やはりもう一度野球に関係する仕事をさせるしかないと思います。 運良く復帰できたなら〈by新巨人の星) 左腕時代のように彼が無理をして破滅しないように 全てかゼロかを辞めさせて、エースでなくてもいいから 中堅、あるいは縁の下であっても巨人軍を支えられるように しっかりサポートして長く現役生活を続けられるように導いて行かなければなりません。 あるいはコーチなどになるのも良いでしょう。 とにかく再び野球をさせないと、彼はますます駄目になってしまいます。 奥さんにとっては本当に試練の道です。 番外 星一徹…飛雄馬の最上級のデンジャラス + 花形の男尊女卑(しかし彼と違って貧乏人) ×1000=一徹 結婚以前にまずお付き合いが始まらないでしょう。 世の中広いですから この人と結婚したい人もいるのかもしれませんが 彼自身その気がなさそうです。 という感じです。如何だったでしょうか? これも人によって個人差があると思います。 巨人の星の男性はそれぞれ信念を持っていて〈一徹然り) 魅力的なのですが、遠目に見ている分には憧れても 実際付き合ってみたり結婚には向かない人が多いと思います。 皆個性的で、自分の道を求める求道者ですから 女子などに目を向いている暇はないのでしょう。 まさしく「男の世界」ですから 女子が入る余地はありません。 入る必要も全く無いです・・・。 非日常であるからこそ憧れるのですから 遠目で見ているのが一番いいです。 追記 彼氏にしたいランキング [READ MORE...]
2008.05.04(Sun)
こんにちは、結城さくらです。 巨人の星の主要な女性キャラの中で 結婚したい女ランキングを作りました。 私は女ですが男性になったつもりで考えました。 堂々の一位は… 1、京子 結婚した後は本当に可愛らしく守ってあげたくなるような 主婦の鏡なので1位です。 2、美奈(亡くなるので不可能) 3、ルミ ワイドショーを騒がせるような夫婦になりそう、 結婚時も離婚時?も常にお茶の間の注目の的で 落ち着くところがなさそう。 4、明子 なぜ明子が最下位かというと 新巨人の星の明子が花形に対する 「あなた、あなた…」 のような演歌の歌詞の女性の如く べったりした感じが私には恐らく耐えられません。 ※新の明子が好きな人はすみません。 これは個人によって差は出てくると思いますが、 私はこういった感じです。 彼女にしたい順だと 1、ルミ 一緒にいると盛りあがって楽しそうなので。 楽しい遊び場をたくさん知っていそう(^^) 2、美奈 美奈さんは文学の話ができそうなので 学問の意味で楽しそうです。 (ただし亡くなってしまうので飛雄馬のように 精神的にショックを受けそうですが…) 3、明子 結婚するまでは デートをしても控えめで盛りあがってこないので 静かなお付き合いになりそう。 4、京子 京子を彼女にすると 鬼怒川組長の愚連隊に追いかけられて エンコヅメさせられそう…。(怖い…) 巨人の星のキャラは人生も性格も濃いので ゲットするまで、付き合ってから、 結婚後も色々苦労しそうですが それぞれ魅力的な女性なので それ相応な覚悟を決めて 皆さんお付き合いをしてください。 [READ MORE...]
2008.04.20(Sun)
たいへん長らくお待たせしました、巨人の星の思い出 後編です。 野球ロボットの苦悩、愛する人の死を乗り越え可愛らしい少年から 青年に成長してゆく星飛雄馬。 その狭間を目の当たりにした私は今までにない緊迫感を味わいました。 血染めの甲子園の時とも違う、速球投手としての終焉とも違う 今までの飛雄馬の苦しみとは全くもってかけ離れる程の凄まじいものでした。 読み手の私にもその辛さはひしひしと伝わり読み終えた後、めまいがするほどでした。 まるで生き地獄のようです。 仏教における地獄は純粋なる苦悩の世界で、 八大地獄と呼ばれるものがありますが それぞれ浅い方から 等活、黒縄、衆合、叫喚、大叫喚、焦熱、大焦熱、阿鼻 という名前がついており一つ階層が深くなっていくほどに その前の地獄の10倍の苦しみを味わうことになります。 最下層の阿鼻地獄は俗に言う無間地獄で奈落の底とも呼ばれます。 その世界だけは別格で他の地獄の1000倍の苦しみになります。 そこに堕ちた者はそれ以前の地獄にいる者のことを まるで天の世界如くと羨ましがるそうです。 星飛雄馬の苦悩を仏教における地獄に例えるなら 今までの少年期の飛雄馬の苦しみは最下層以前のもので これからの青年期の飛雄馬の苦悩こそ無間地獄のものだと言えるでしょう。 巨人の星は主人公に対する扱いが 他の漫画と比べて苦行なところが特徴的ですが 青年期の苦悩に比べたら少年期の苦悩はとても優しく思えます。 (前半を読んだ時はかなりつらいなと思いましたが…) 特に美奈さんの死に悶え苦しむ飛雄馬はとても見るに絶えないものがありました。 巨人の星の中でも私が一番悲しかったシーンです。 儚い純愛が散ってしまうその場面はまるで自分の愛する人の 離別のように切なくなりました。 その後も見方であったはずの父が敵になり 姉は離れてゆき、親友も敵となり一人ぼっちで誰も味方がいないまま 孤独に耐える飛雄馬。 そしてついには唯一頼りの綱であった黄金の左腕の破局。 幼い頃から身に付けた野球すら失い、絶望の淵に立たされる悲劇。 前半では浮き沈みの激しい波がある波乱万丈な展開だったのに対し 後半はまるでがけから転落するが如く、 波乱万丈であるどころか奈落の底に落下していく一方です。 飛雄馬に感情移入して読み進めるうちにまるで自分の心境も 奈落の底に突き落とされるような凄まじい感じでした。 そして、最終巻を読み終えた後 飛雄馬が野球地獄から開放されたのと同じく 私もその激しい心境から開放されましたが、 衝撃的な大展開の余韻がその後もはっきりと私の心の中には残りつづけました。 そして今でもその余韻は充分に残っています。 偉大なる梶原一騎先生が生み出した不滅の大傑作 巨人の星の重厚な余韻が 完全に消え去るまで私は巨人の星ファンを辞めることはできないでしょう。 巨人の星の思い出編 (完)
2008.04.04(Fri)
では早乙女愛の「愛」は偽物だったのか、偽善者だったのか? 一概にそうとも言い切れません。 彼女は自分なりに私情を殺して蔵王権太の為に 利他的な行動をしたのだと思います。 彼女の行動基準は「聖母マリアであったならどのような行動をとるか」 とと言うことにあると思います。 マリア様を尊敬しお手本にしているのでしょう。 早乙女家の大豪邸から家出するときも必要最低限のもの意外は マリア様の肖像画でした。 聖母マリアの「見返りや損得勘定のない無償の愛」のつもりで 蔵王権太に接したのでしょうが 無償の愛と全許容とは似て非なるものです。 全許容・・・文字通り相手の全てを受け入れてしまう事。 良い事も悪い事も無差別にすべて。 無償の愛・・・相手の人間の本質を受け入れ、愛し慈しむ。 相手の為を思えば、悪い事は決して見逃さない。 罪を憎んで人を憎まず。 聖母マリアの像は腕の中のキリストを優しく抱いて 暖かい眼差しで微笑みかけていますが それと同時に足元の蛇を踏みつけています。 蛇はキリスト教ではアダムとイブをそそのかした悪の象徴です。 愛を与えながら悪に対しては断固として認めない強い意志を表しています。 早乙女愛は無償の愛と全許容を混同しているのでしょう。 精神が純粋であるからこそ、その間違いに気づきにくく また行動に移してしまうのだと思います。 以上のことから彼女なりの「愛」の形であり決して偽善ではないといえます。 しかし、その彼女なりの「愛」はかなり周りの人を巻き込む結果になっています。 太賀誠を青葉台に引き入れた事がそうです。 自分の為に人生を狂わせてしまった太賀に償うつもりであったのでしょうが、 そのためにボクシング部、ラグビー部と太賀が抗争することになり 多くの怪我人を出し(ボクシングができない拳になった人もいた) 品の良いブルジョア学校にタイガーグループなどという不良グループができたり などなど・・・・・・周りに多大なる迷惑をかけています。 太賀誠自身も青葉台に行く事に対して嬉しく思っていなかったようですし・・・。 彼女なりの「愛」も度が過ぎると悲惨な結果に終わります。 そういえば早乙女愛の「愛」が人の為になった事ってあまりないですね。 大抵悲惨な結末につながっていく、なぜでしょう? 彼女は純粋な動機で(間違った方向でも)人の為と思って やっている事なのに気の毒です。 早乙女愛に関してはあまり恋の要素が見受けられないと思います。 太賀誠に対しては恋というより償いに近い形、 必死に彼女なりの「無償の愛」を 与えなければならない対象であったのではないでしょうか。 早乙女愛にとって太賀誠とは憧れの人であり、 幼き日の白馬の王子様であり、 そして「無償の愛」を与え続ける義務を課せられた、 言わば精神修行の為の存在なのでしょう。 償いというのはきっかけに過ぎず、 どれだけ彼に尽くせるか自分に課しているように思えます。 最終的には恋愛に近いところまで進んだのかもしれませんが、 本来彼女は高潔な人柄なので あまりそういうことに興味をしめさない性格だと思います。 恋だ何だというよりはお節介焼きのような感じです。 日高美奈+幼さ+未熟さ+勘違い=早乙女愛。 美奈さんを未成熟な子供にした性格が早乙女愛だと思います。 以上、長々と解説しましたが 愛と誠編 完
2008.04.04(Fri)
前回は蔵王権太と高原由紀の感情について考察しました。 今日はヒロインの早乙女愛について考察します。 早乙女愛…名門・青葉台学園が誇る清純少女、 天使のような慈愛の心の持ち主、 岩清水弘を始め周りの人の評判良く、 本人も聖母マリアを手本に生きている。 心優しく非の打ち所のない女性と認識されています。 さて、彼女は愛に殉じて生きていたのか。 利他愛であったのか・・・。 私は早乙女愛が純粋に愛に殉じていたかと問われたら 素直にそうとは言い切れません。 蔵王権太が高原由紀の命令で 早乙女愛を襲撃した事が周りにバレて 蔵王が少年院に送られようとしていたときの事です。 父・蔵王与平に権太の生い立ちとその母親の悲しい逸話を聞かされ、 同情してしまい「利他愛」のために 「自分が蔵王権太をけしかけて ひどい行いを誘発させた」と全校生徒の前で発表し 全ての罪を早乙女自身で被り 蔵王権太の少年院行きを阻止しました。 その後クラスメートからリンチまがいの事をされかけましたが 耐えて自分の敵だった蔵王を必死に守りぬきました。 その早乙女愛の純粋な心を父・与平も絶賛していました。 これを素直に受け取れば彼女こそまさしく愛に生きた人であると理解できるでしょう。 しかし、蔵王権太が早乙女愛に対して行おうとしていた事は 紛れもない「犯罪」なのです。住居不法侵入、傷害未遂・・・ 早乙女愛の行動は犯罪を許容したものではないでしょうか。 彼は以前にもそれに近い犯罪を由紀の命令で数多く犯してきました。 それに対する罪を政財界の影の黒幕、蔵王与平の息子というだけでもみ消され 反省する機会を失ったまま、善悪の判断のつかぬまま人生を送ってきました。 少年院に行くという事は彼のこれからの人生において転機になると思います。 今までの行動がどういうものであったのか 自分が今まで人にどういう思いをさせたのか。 じっくりと考え、反省する為の良い機会です。 ここで反省し少しでも考える事ができたなら 彼は自分のしてきたことを素直に受け止め 更正しその後の人生はかなり変わっていたことでしょう。 残念ながら、与平の甘やかしと早乙女愛の同情によって 蔵王権太はその機会を失われてしまいました。 つまり、彼はこれからも反省することがないわけです。 そのまま善悪の判断もつかず罪を重ねてしまう可能性が残されたままなのです。 早乙女愛は「利他愛」を勘違いをして蔵王をかばった為に 彼の反省する機会を奪ってしまいました。 これが「愛」と言えるでしょうか。 本当に蔵王権太に情けをかけるつもりならば 与平がなんと言おうとどんなに本人が嫌がろうと 心を鬼にして蔵王権太を少年院送りにするのが 愛する人の行為だと思います。 3へ続く
2008.03.26(Wed)
まだ【巨人の星の思い出 後編】が残っていますが、 ふと愛と誠について気になったので記事にします。 「愛は平和ではない。愛とは戦いである。武器のかわりが誠実(まこと)であるだけで、 それは地上におけるもっとも激しい、厳しい、自らを捨ててかからねばならない戦いである。 我が子よ、このことを覚えておきなさい・・・」 ネール元インド首相の娘への手紙 愛と誠のテーマである 「愛とは戦いである」という言葉・・・ 私は疑問を感じます。 世間では「愛と恋」という似ているようで違う言葉が存在しますが、 私が思うに「愛と誠」の物語のなかで恋の範囲を越えた人物はほぼいないと思います。 代表的な人物では高原由紀や蔵王権太などです。 愛とは無尽蔵にわきあがる限度のない、人間における最も崇高な感情です。 平和な感情です。 争い、戦いにつながるのは愛ではなく恋の方だと思います。 愛と恋というと世間では混同されがちですがその方向性は全く違うものになります。 恋は自分が中心となることが多い感情です。 そこで主体となるのは相手ではなく自分。 熱しやすく冷めやすいのが恋の特徴です。 そこの気持ちの根底は相手が好きというよりも 相手が好きでいると気持ちいい、気持ちよくなっている自分が好きというところです。 恋は自己愛であり、愛は利他愛です。 ・蔵王権太 自分の気に入らない相手に対して度の行過ぎた非人道的な暴力を振るう 影の大番長・高原由紀を制止せず 彼女の為と勘違いをして助っ人をしていました。 由紀さんに喜ばれたいための行動でしょうが、 そのような行為が高原由紀の将来のためになるとは考えられません。 いつか彼女が正気に戻った際に必ず後悔する日が来るでしょう。 そのときになれば彼女は太賀に惚れたときの様に自殺してしまうほど 苦しむ事になると思います。 彼女の為を思えばこそ命を張ってでもやめさせるのが 本当に愛する人の行為だと思います。 私の憶測では蔵王は由紀さんに嫌われるのが怖かったのだと考えます。 硫酸を被ってでも誠を貫こうとした彼がそんな事を考えるのかと思われる方も いらっしゃるかもしれません。 しかし、最終時点ではそのように完成された思いが あったのかもしれませんが、初期の頃からそこまでの気持ちに至っていた事の 証明にはならないと思います。 彼には自分にとっての由紀さん(偶像の)が全てだったから 神様のような存在だから彼女から嫌われると言うことは死刑宣告に等しい ものなのでしょう。 だから本能的に恐れていればこそ彼女のためにならなくとも 宣告を逃れる為に助っ人をしたのではないでしょうか。 つまり自分>由紀だったということです。 愛(真心)ではなく我が身かわいさを捨て切れなかった恋だと思います。 ・高原由紀 太賀誠に惚れた際、早乙女愛を襲撃しようとしました。 自分が失ってしまったもの(美貌)を持っている早乙女が 妬ましく、また誠の気を引こうとしている態度が気に入らなかった という事が原因でしょう。 自分の欲望を叶えるために人を不幸にしても良いという発想は 愛(真心)からくるものではないと思います。 昼ドラのような女の本能に近い恋心に思えます。 学園一の美少女で女王様だったのですから 美しい早乙女に対して抱く感情は狂おしいほどでしょう。 なんとなくかわいそうな人です。 愛は争って奪い合うものではないと思います。 愛は真ん中に心(真心)を書きます。 恋は下に心(下心)を書きます。 真心は戦いを生みません。 真心とは即ち陰徳です。 (陰徳の詳細は「美奈と圭子」の記事にて) その意味で上記の二人の感情は恋であって愛とは言えないと思います。 愛と誠にはこのタイプの人がほとんどです。 では、ヒロインの早乙女愛の場合はどうなのでしょうか。。。 2へ続く
2008.03.22(Sat)
合格しました! いやぁ〜かなりうれしいです。感激です。 これから入学準備が忙しくなるかと思いますが 落ち着いてきたらぼちぼち更新再開します。
2008.03.18(Tue)
お久しぶりです、結城さくらです。 みなさんブログ拍手などで 私の受験を応援していただきありがとうございます。 暖かいコメントに励まされ、とてもうれしく思っています。 受験の結果ですが…残念な結果になってしまいました。 今現在、第一志望大学の系列短大の受験準備に入っています。 短大も大学と同じように研究したい学科が設置してあるので 絶対合格したいです。 系列校なので短大での成績がよければ 推薦で大学へ編入させてくれるようです。 三年次の第一志望大学への編入を目指して頑張りたいです。 そういう訳なので本格的にブログの更新を始めるのは 短大受験が終わってからになります。 楽しみにしていただいている読者の皆様には申し訳ありませんが もうしばらくお待ちください。 | |